「波の…遺伝子…」

『そう。「波」の「遺伝子」だよぉ……「遺伝子」…「遺し伝える」存在…その性質は、まさに「波」の性質そのものだとは思わないかなぁ?』

「…しかし遺伝子は…「波」ではなく「螺旋」です…」




にこやかに笑うP





前実験では、被験対象の植物が「褒め称えた。罵詈雑言」の影響を受け「何かしらの変化を起こしている」と「仮定」したが、仮定では無く「何かしらの変化を起こしている」という事を「前提」にして、植物に影響を与えたモノが「何」なのか?あらゆる「波」を感知する機器を用意して実験し直したんだ

「何かしらの変化を起こしている」という事を「前提」とした限り「目に見えた結果が無い」のだから「目に見えない結果が在るかもしれない」と考えるのが筋





そして反応したのは「音」を感知する機器だったよぉ




「音…「音波」…ですか…しかし「音波」は「電波」とは全く違う概念です…」





使用した「音」を感知する機器は、この「ライオン」で開発された「地球の裏側を歩く象の足音を観測出来る」音波受信機器


「Σ( ̄□ ̄;)」







そう。とてもとても「小さな音」だ

その「小さな音」を調べると、驚くべき事象が現れる





「音」が「音速」を超えていたんだよぉ









「お、音が「音速を超える」!?それはもう「音」ではない!」





『んーーーーー!?否定から入ってはダメだよぉ』






否定から入ってはダメ?
Pは平然と言ってのけるが「有り得ない」
「音」が「音速を超える」?



「何かしら…間違いがあったとしか考えられません」

『うわ…そうか…ごめん、ごめんごめん、ごめん…もっと簡単に説明するべきだったねぇ…』







ん?『』が戻って来た…必要パートは終わったのか?
いや、違う違う、問題はそこではない


簡単に?だと?僕を誰だと思って…








『人間は、100mを何秒で移動出来るかなぁ?』

「?…100m走の世界記録は9秒と少し…だったと思いますが?」






うわぁーーーーっ!


またも大きく鳴き部屋中の隅を鼻でつつくP






『おかしいよねぇ?』






「?…何も…おかしくは無いと思いますが…」

『んーーーーー!?じゃあ、何で人間は13時間弱で、ジャパン東京からニューヨークへ到達出来るのぉ?』




??このおじさんは…何を言っているのだ?




「人間が飛行機に乗るから、13時間で到達出来る…というだけの話…では?」

『そう。そこなんだよ。』













『とても「小さな音の世界」では、「音」が「電波」に「乗って移動」していたんだよぉ』

Σ( ̄□ ̄;)














「あ、あり得ないでしょう!「音」が「電波」に「乗る」!?電波によって音波を伝えるam波fm波の概念が消し飛ぶ、とんでもない発見ですよ!」

『おかしいよねぇ?』

「おかしいよねぇって…まぁ、はい。おかしな現象です…ね」







ん?おかしいよねぇ?おかしい?







「おかしい…おかしい、と、言う事は…」

『そう、音波と電波の二重性…まったく意味が分からないんだよぉ…うわぁ〜…まいった、まいったまいった』



と言いながらも、とても楽しそうに、にこやかに笑うP



なるほど…だから「訳の分からない存在」か…

などと考えている間に、Pはいつの間にか部屋の隅から机に戻り、何かを紙に書いている





『はい、数式だよぉ』





Pがすらすらと記した「音波と電波の二重性」の数式を読むベン.データ





「こ…れ…は…」





愕然としながらも、その美しさに震えた






数式を理解する事により、ベン.データは全ての「運動する物体」に存在する「運動方程式」を「視る」事が出来る













数式の中で、音波と電波は誠美しい「螺旋」を描き、この世界中、宇宙中を二重奏の歌で埋め尽くす



















『ベン君…「神の目」を持つ、ベン.データ…さあ、何が視える?その数式が、君の「目」が必要だった理由の全てだよぉ』


「神の目って…それは先生の目でしょう……しかし、まるで違う世界が視えます…これまでの概念が吹き飛ぶ様な世界…これが「波」の「遺伝子」…」


『答えを、教えてくれ…まだ、誰も知る事の無い新しい「波」…音波と電波の二重性である「命波」…いったいコレは「何」なのか?』









「………先生………」











ベン.データ…極めて特異な共感覚を持つ天才
君ならば「視える」はずだ
この、謎の「物理現象」の答えが!
















「全く分かりません」



『……………』

















数秒の沈黙の後、これまでに聞いた事の無い大きな大きな「鳴き声」
うわぁーーーーーーー!!!







謎の「音波と電波の二重性」である「命波」








P程の天才でも、その存在は数式の中でしか「視る」事が出来ない
「とても小さな音」の「世界」という存在は、それ程厄介で扱いにくい…
やはり無理か…と、鼻から崩れ落ちるP




Σ( ̄□ ̄;)なぜ鼻から崩れ落ちる!?

いや!話はそこではない!!!












「視えた」!!!

今の「鳴き声」で「視えた」!!!












Pをとっさに抱き上げるベン.データ!











「先生!「視え」ました!」













『んーー?』

「あ、ほら!また!それだ!それだったんだ!」

『んーーーーー!?』

「んーーーーー!?キターーーーーーー!!!」

『んーーーーー!?なにぃーーーーー!?』

「ひゃっほーーーーーーい!!!ビッカビカのピッカピカです!」

『え?普通にキモい…なにぃ?』

「超弦理論の「弦の結び目」が視えた気分です!」

『んーーーーー!?「超弦理論」!?…小さな…小さな世界…』

「その「鳴き声」こそが「命波」の鍵になります!…多分!」

















Pが世界的に有名なのは、その偉大な功績故、のみではない
独特の「カジュアルな匂い」そして「鳴き声」も、Pの名を世界に轟かせた理由

なぜ「叫び声」ではなく「鳴き声」なのか?

それは、Pが発する通常の声や大声と「鳴き声」が、全く異質なものであるから

「鳴き声」には何種類かあり、有名な鳴き声は
「あれぇーーーーー」
「なにぃーーーーー」
「んーーーーー」
「うわぁーーーーー」

この声を聞くと、聞いた者は「強いカジュアルな匂い」を同時に知覚する






「先生…先生の「鳴き声」の謎が、ついに解き明かされるかもしれませんよ!」

『んーーーーー!?なにぃーー!?ナニが「視えた」のぉ?』












「先生の「鳴き声」には、大量の「命波」が含まれています!」















『んーーーーーーーーーー!?』

大きな「鳴き声」














「僕に「匂い」は分かりません。が「視る」事は出来る…」

『うわぁ………凄い…凄い凄い…凄い…ベン.データ…「なにが」視えた…?』

「先生の言った通りです」

『んーーーーー?』

「確かに、とても「小さな音の世界」では、「音」が「電波」に「乗って移動」しています」

『なるほど、だから「超弦理論」か…』

「もちろん、超弦理論の証明とは言いませんが「命波」により、その「弦の結び目」くらいには、到達出来るかもしれません」

『素晴らしい…素晴らしい素晴らしい…素晴らしいよ…ベン君…』


「先生が言った「ヒッグス粒子」に次ぐ「未知の存在」の発見…確かに「命波」は、その可能性を秘めています」












『超弦理論…』



それは「小さな小さな大問題」


















『うわぁーーーーーーー!!!』



















Pの大きな大きな鳴き声の後、2人は「スーパーマリオ」の世界へ飛び込んで行く