子供達の夏休みも遠に終わり、随分と涼しくなり、暑かったり涼しかったりで、楽しかった夏休みを思い出す季節になりましたね


小学校の絵日記よろしく、私には昨日の事の様に思い出す「夏休みの思い出」があります


時はそう…もう、うん十年遡る

私が小学生だった頃の話です






私は、産まれこそ福島県なものの、物心つく頃には既に湘南は鎌倉で育ちました


うん十年前の鎌倉、というと、今の様に本格的に観光地化されてはいませんでしたし、有名な店も行列の出来る店もありません

江ノ電も、酔っ払いが深夜ふらふら線路の上を散歩していたものです

鎌倉駅も現在とは全く違い、古臭い小汚い駅その物

良い時代でした

大仏何て、地元の子供達は顔パスで無料で入って遊んでいましたし、今では休日大混雑の長谷寺も、見知った顔で遊びに行っていました





そんな、ある意味昔のお話










「パパ!夏休みだよ!!どっか連れてってよ!!」

夏休みに入ったばかりの私はテンションマックス

父親はとある職業に就いており、その繋がりで「昆虫学者」の端くれを趣味として楽しんでおりました

専門は「トンボ」

トンボの分布や生態を調べ、友人の昆虫学者に報告、連絡、相談

ほうれんそう、の重要性は、幼いながら父の背中を見て覚えたものです





え?ここは釣り番組だろ?ですか?
昆虫から魚の話に繋がるのか?先が見えないぞ?ですか?
そこは本当に申し訳ない
今回は、完全に私の思い出話です

ただし、昆虫に限らず「外来種」が、生態系にどれ程の脅威をもたらすのか?
そして「外来種」に関わった人間も、どれ程の脅威に晒されるのか、それを知って頂きたい

「外来種」
ブルーギルもブラックバスもそれですね

外来種は生態系だけではなく、人間にも脅威をもたらすのです




少し話がそれてしまいました



「パパ!ねーー!ねーー!虫捕りにも行きたい!」

『えーーーーー…まぁ、なぁ…夏休みだもんな』

「うん!!!カブト虫とかクワガタ欲しい!」

『いや、それは興味がない。トンボの捕獲、及び生態調査になら同行を許しても良いぞ』



捕獲、とか、及び、とか、生態調査、とか、同行を許す、とか、幼い私には到底理解出来ない単語を、本当に普通に普段から私に使う親でした…



「分からないけど、トンボ捕りなら行きたいいーーー!!(*´∀`)」

『生態調査だから邪魔は許さない。ただついてきて、お前が勝手に遊んでいるなら、最低限の安全は確保する』



意味は分かりませんが、OKだという事だけは分かります


「やったーーー!!!!トンボ捕りーーー!!!」

『ちっ!邪魔だけはすんなよ…』



今考えると、幼児虐待ではないのか?という扱いを毎日の様に受けましたね


虫の殺し方、使う薬剤、保存方法

父親は多趣味でしたので、魚の解剖やホルマリン浸け、貝の収集などもやっていました

海の生物の代表危険毒、シガテラ毒やテトロドトキシンの基礎も叩き込まれたモノです

今思えば有難い

当時の私には…やはり有難く、知らない事を知る喜びを叩き込まれました


そんな親なモノですから、夏休みの思い出作りに!





れっつごーとぅーざトンボ捕り!!!(*´∀`)

とは、モチロンならない





「起きろ」




多分、朝日の登らぬ時間




「起きろ」

『ほえ?…(´-`).。oO』

「天気、気温湿度、風が良い。今から行くぞ。起きろ。起きないのなら、お前の夏休みの思い出が一つ減るだけだ。俺には全く関係ない。選択するのはお前だ」





『行きます!!!!!』





「よし、良いイキだ。着替えろ。行くぞ」

『え?いや、ご飯は?顔洗ってないよ?母さんに怒られるよ…』

「バカ。母さんに怒られるから、母さんが起きる前の、この時間に行くんだ」




ちゃんと、尻に敷かれていたんですね(^ ^)




むにゃむにゃと着替え…




たと思ったら!!!
首根っこ掴まれて荷物の如く持ち上げられ、車にフルキャストーーーーーー!!!!





痛っったあぁーーーーー!!!Σ( ̄□ ̄;)





「やかましい!行くぞ!!!」
























忘れられない「夏休みの思い出」






























車で行く事数時間…くらいだったかな…途中、完全に寝ていたので全く分かりません
多分、神奈川県のデカいダムだったので、宮ヶ瀬ダムだと思うのですが記憶が曖昧





「着いたぞ!起きろ!!!」

『むにゃ…(´-`).。oO』

「お前が来ると言ったのだ!起きろおぉ!!」




バカデカイ虫捕り網…
捕虫網と呼ぶのですが、そこらで売られている、枠がプラスチックの子供の道具ではありません
鋼で作られた枠の捕虫網を私の頭に被せ、引っ張る親父!!!


鋼の枠で首を絞められる!!!


一撃で覚醒!!!


『起きました!!!父上!!!』



後に、この捕虫網は網だけ変えて、私が今も使用するタモに成ります





すっかりタモ化







「良いか?今日はトンボの生態調査に来た。目的はそれだけだ。邪魔はするなよ。あとは勝手に楽しめ。楽しむのは自分の創意工夫だ。もし、ダムに落ちたとか蜂に刺されたとかしたら、とにかく大声出せ。人はいる。誰かが助けに来る。良いな?大声出せ」





お前が助けに来てくれるんじゃないんかい!!!!
Σ( ̄□ ̄;)



「近くに俺がいたら、すぐに行く」



あ、優しさは少しあるのね




トンボ捕りと言われてついて来たものの、バカデカイダムなので森が沢山ある…結構ビビりながら探索
森の中に入り、朽木の中にクワガタいないかなぁ?朝だし、まだカブト虫も隠れてはいないはずだ…などなど、子供ながらに考えながら虫探し

取り敢えずは、絶対に車か父親が見える事を確認しながら移動
迷ったら帰れない…父親が見えている場所ならば、何かあった時でも助けてもらえる…







しっかし…何もいないなぁ…




おお?水面近くに、小さな魚が沢山いる…メダカかなぁ?淡水魚だろうから、捕まえたら飼育出来るかも!
よっしゃ、魚捕りしたろ!

車まで戻り、目の細かいタモを持って魚捕りだ!

もう、気分はワクワク(*´∀`)


車には、それはもう、これでもか!と言う程に色々な生物を捕獲する為の道具が揃っている

タモを持って魚のいた場所に戻り、メダカ捕獲開始ーーー!!!(*´∀`)



虫カゴに水を入れ、ものの数分で10匹以上捕れた記憶があります


メダカ捕獲ぅーーー!!!(*´∀`)


ルンルン気分で車に戻ると、丁度父親も車にいました


「パパ!メダカ沢山捕れたよ!持って帰って飼いたい!良い?(^^」

『え?メダカ!?メ、メダカ!!?』

「?(^^?」

『……コレはな、メダカではない。カダヤシだ。似ているがよく見ると全く違う。特に背面に色が無いのが特長だ』

「分からないけど、飼いたい!」

『ダメだ』

「Σ( ̄□ ̄;)何で!?ちゃんと飼うから!」

『お前が飼えるかどうかはどうでも良い。カダヤシは外来種だから殲滅させてやろうと企む奴等もいるが、ヤゴの良い餌になるんだよ。逃して来い』
(ヤゴとは、トンボの幼体です)

「ちゃ、ちゃんと飼うから(;ω;)」

『同じ事を2度言うのは嫌いだし、1度言って理解しない人間はバカだから、犬畜生と同じく扱うぞ。帰りの車に犬畜生を乗せるつもりはない。ここから家まで歩いて帰って来るのなら何も言わない、勝手にしろ』

「ゴメンナサイ(´;Д;`)」




こーゆーーー人なのです
こーゆーーー人に育てられたので分かるのですが、愛が無い訳では無いんですよ、こーゆーーー人って
とにかく考え方が「究極的に合理的」なのです




「う、ううう…(´;Д;`)」

足元のダムにカダヤシ放流

『うん、それで良い。菜前、外来種にも色々な奴がいるんだ。在来種に大きな危害を加える奴は根絶やしにしなけりゃいかんが、カダヤシはそれ程でもない。在来種のヤゴの餌にもなるし、メダカが本当に少なくなって来た今、カダヤシはヤゴの重要な捕食生物なのだよ。お前が嫌いだから逃せと言った訳ではない。地球に生きているのだから、種、というモノの意味を考えて、正しい知識と判断を覚えなければいけないんだよ』





「全く意味が分かりませんが、ありがとうございますパパ(;ω;)」



じゃあもう、何して楽しんだら良いんだよクソオヤジ…
夏休みの、本当に大切な思い出の1ページが、種というモノの意味を考えて、正しい知識と判断を覚えろとか、それもう中学生とか高校生とか…いや、多分、研究者の観点だろクソオヤジ(´;Д;`)


当時の私は当然、そこまで考える事は出来ませんでしたが…
しかし、それでも、せっかく沢山捕れたメダ…カダヤシを逃す事を強要されただけで、滅茶苦茶ブルーです

沖縄の海の青さよりもブルーです

え?すんごい綺麗じゃん…

いや、違う違う、そっちの意味のブルーじゃない!!!


本当に落ち込みました…


何で夏休みなのに、こんなに悲しい思いしなきゃならねーーーんだよ(´;Д;`)



忘れられない「夏休みの思い出」でした…





































で、終わるなら、記事にはしません…

悲劇はこれから、起こる…




もう、時は昼頃



オヤジが見える場所の森でターザンごっこをして楽しんでいた私に、対岸でトンボ捕りをしていたオヤジが

『菜前ぇーーー!!昼飯にしよ!!』





昼飯キターーー!!!(*´∀`)ノ




『どうだ?楽しめてるか?』



いや、あれからメッチャブルーだよ!!!

でも、まぁ、森で遊ぶのは、それはそれでとても楽しい



「ターザンになったよ俺!(*´∀`)」

『そうか、それは楽しいな!(^^)お前の体重を考慮すると、直径3センチ以上の木のツルでターザンごっこしろよ!(^^)』

「?(^^?分からないけど、はーーーいっ!」





昼飯(母は起きていなかった時間に家を出て来たから、オヤジが作ったんだろうな…多分)の、鮭のオニギリを口にした瞬間、オヤジの目の色が変わったのを今でも覚えている



『菜前!具!残せ!』

「?」

『いや、ほら、オカズに唐揚げもあるから、オニギリの鮭、取り出して』

「??はーーい」




オニギリの具の鮭を出して、唐揚げで白米を食べる



うん、美味しい(^^)



「御馳走様でした!(^^)」



『よっしゃ!鮭、結構あるな!よーーーし!菜前!これから君に、任務を任せるぞーーー!!!』

「は!パパ大佐!」


子供は、こーゆーーーので滅茶苦茶テンション上がるんですよね



『さっきのカダヤシを見付けた場所は、多分水深が少しだけ深い!カダヤシもいない、水溜まりみたいな場所を探すんだ!』

「?(^^?」

『ふふふ…菜前少佐!そんな水溜まりみたいな場所に、ザリガニがいるんだぞ!!!』

「THE!ザリガニ!?いや違う!ザ、ザリガニ!?(((o(*゚▽゚*)o)))」

『そうだ!ザリガニだ!大物いるぞ!大物釣って来いぃーー!!!』









あ、良かった、釣りの話になったわ











子供にとって、ザリガニは正義!!!
しかもオヤジが珍しく、釣りに使うのであろう、ツーピースロッドの先の方だけを取り出して、多分ナイロンラインを結び、そのロッドでザリガニ釣りの仕掛けを作ってくれました



『餌の鮭取られたら、こうやって…また鮭の身を付けて、ザリガニの目の前に落とせ!絶対釣れるから!』






メッチャテンション上がる



ひゅーーーー!!!!!!!!
(((o(*゚▽゚*)o)))





『沢山釣って来いよ!!!このダムの未来は、お前にかかっている!!!』


「パパ大佐あぁーーー!!!!!了解であります!!!∠( ̄□ ̄)」






























「夏休みの思い出」

悪夢の始まり



























結果、ザリガニ何てめっっっっっっちゃ釣れる

(((o(*゚▽゚*)o)))ひゅーーーー!!!!!!!!











水を入れた虫カゴに、溢れんばかりのザリガニ、ザリガニ、ザリガニ!!!!!









「パパ大佐あぁーーーー!!!!ご覧下さい!!!!こんなにも!!こんなにも釣ってやりました!!!」






子供にとって、絶対の正義、ザリガニ


在来種正義の大人…オヤジにとって…ザリガニは…











まだ、幼い子供であった私

その私が、とても楽しんで釣ったザリガニ


夏休みの思い出に、なる筈だったザリガニ


























ガバッ!

ザリガニを虫カゴごとひっくり返すオヤジ


























『こんな外来種がいるから!!!!!いるからあぁぁ!!!!!ヤゴが死ぬんだあぁぁあ!!!!!ヤゴがああぁ!!!こいつらザリガニに捕食されるんだああぁ!!!死ね!死ね!!!死ねえぇええぇええ!!!!!!』























私が楽しんで、とても楽しんで釣ったザリガニ



目の前で、目の前で…オヤジが踏み潰し、殺戮されていくザリガニ


唖然


『こいつらザリガニはあぁあぁあぁっ!!!ヤゴを喰ってしまううぅっ!!!殲滅しなければならないんだよおぉおおぉおおぉおお!!!!!!』




息子が釣ったザリガニを、踏み潰し、死んだ後も滅茶苦茶にするオヤジ










トラウマ意外のなにものでもない



私の



夏休みの思い出