【ナガレアイナメと呼ばれるアイナメの謎】

 

 

アイナメ・・・

 

アイナメ 50㎝

 

この魚は釣り人にとっては珍しくもない魚である。

 

 

防波堤から良く釣れる根魚だけあって、馴染み深い魚と言えよう。

 

 

しかし、このアイナメの中には黄金に輝くアイナメが存在する。

 

 

実は、この黄金のアイナメは繁殖期の雄に見られる婚姻色なので、繁殖期である冬に、繁殖できる大型個体の雄を釣った際にはよく見られるという。

 

 

しかし、それは初夏の頃だった。

 

 

私の師匠が沖で釣ってきたアイナメを見せてくれた時の事だ・・・

 

 

なんと、黄色の婚姻色が出ている個体ばかりであった。

 

DSCN3725

【黄色いのがアイナメ 黒いのはクロソイとマゾイ】

 

 

マチャ「し、師匠!? アイナメの繁殖期は冬では? なぜ夏に婚姻色が出てるんですか?」

 

師匠 「確かな事は言えないけど、沖で釣れるアイナメは年中、黄色いアイナメが混じるんだ。漁師の間では「ナガレアイナメ」と呼ばれているよ。」

 

 

ナガレアイナメ・・・

 

 

いわゆる俗称であるが、なんとも不思議な光景だ。

 

 

それならば、私も是非そのナガレアイナメを釣ってみたいというもの!

 

 

そんなわけで、福島原発沖で海洋調査をしている「うみラボ」という組織の調査に参加させてもらう事になり、私も魚の放射能調査の側ら、ナガレアイナメを釣りに行く事にした。

 

 

2016年7月3日

午前9時 久之浜港を出港。

 

DSCN3606

 

船には、うみラボのメンバー、アクアマリンふくしまの職員の方々、記者、釣りボランティアの方々等、様々な立場の人が乗り、目的地である原発沖に向かった。

 

原発沖まで小一時間。

 

その間、うみラボメンバーの「八木さん」アクアマリン職員の吉田さんと、同じくアクアマリン福島の獣医、富原先生が皆さんに、海の状況を話していました。

DSCN3619

【乗員に海の案内をする「八木さん」(左)】

 

DSCN3629

【乗員に海の状況を話す「吉田さん」(左)】

 

富原先生と江尻さん

【ふくしまの海の汚染状況、魚への影響、セシウム濃度等を説明してくれたアクアマリンふくしまの獣医 富原先生(左)】

そしてついに・・・
第一原子力発電所。

 

福島 第一原子力発電所

 

ここが・・・あの原発。

 

テレビで何度見せられた?

どれだけ不安にさせられた?

その原発が今、目の前にある・・・

色々な想いもあるが、今は目に焼き付ける。

 

そして、原発から約1.5km地点で、海底の泥の採取。

 

泥の放射能を計測するためです!

 

 

DSCN3669

【左:アクアマリンふくしま 吉田さん 右:同館 獣医 富原先生】

 

そして、泥採取完了!

海底泥採取

【アクアマリンふくしま 吉田さん】

 

さて、泥の採取も終了し、次は魚の釣獲!
私は張り切って参戦です!
船用タックルも揃えたし、準備万端!

 

DSCN3682

 

エサはイワシ!

 

DSCN3608

 

 

調査用の魚の釣獲とはいえ、これはこれで釣りも楽しまないとね!
ポイントに到着!

 

さて、狙うは「ナガレアイナメ」

 

 

いざ!!

 

 

原発から2kmしか離れていない場所での調査。
仕掛けを投入するや・・・ゴゴゴツゴツ
幸先がいい!
アタリだ(笑)
タイミング見計らって、グーーーーンと持ち上げると・・・
根掛かりしていた。
厳密に言えば、魚は付いているのだ・・・オモリが引っかかった。

 

 

結局このアタリばオモリも切れ、ハリスも魚に切られていた・・・
再び投入すると・・・
ゴツゴツ・・・
来た・・・
ゴツゴツ・・・
食ったか?食ったのか??
ゴツゴツ・・・・
ええぃ大したアタリでもないからアワセる!
するとグググググ!
ち、ちいさい・・・
30㎝くらいのアイナメが釣れました・・・

 

DSCN3696

 

普通のアイナメだ・・・

 

 

しかも、これなら防波堤で釣った方が大きいので、たいそうなタックルで釣るとほぼ引きがないサイズ。

 

次は10km沖に移動!
富原先生いわく、次は期待できるぞ!っとの事!

 

楽しみですね~♪
そして、10km沖到着!
釣り再開すると・・・
爆釣!

 

アクアマリンの吉田さんメタルジグで爆釣!

 

DSCN3699

上がってきた魚を見てビックリ!!

 

 

あ~!!!!黄色だ~!!!!

アクアマリン吉田さん ジギング アイナメ 婚姻色

 

ナガレアイナメだ~!!!

 

私もヒットしたのだが、残念ながら私の魚は普通のアイナメであったので、一緒に記念撮影をお願いしました!

 

吉田さん ダブルヒット アイナメ

 

むむむむ~・・・

 

 

私もナガレアイナメが欲しい!!!

 

 

しかし、その後釣れるも・・・

 

マチャ キツネメバル

 

キツネメバル・・・

 

 

ナガレアイナメじゃない・・・

 

 

すると、吉田さんが「ジギングやってみますか?」と、これまた新世界へのお誘い(笑)

 

 

やった事ないけど・・・と伝えると、丁寧に教えてくれました(涙)

 

 

底まで落とし、一回のシャクリで一巻き!ワンピッチジャークっていうのかな?

 

 

そしてしゃくる・・・

 

DSCN3717

 

しゃくる・・・

シュッ!

シュッ!

シュッ!

ゴツン!

 

グググググググググググググ!
き、きた~!!!吉田さん来ました~!!!

 

 

めっちゃ面白い!!
しかし、釣れたのは・・・普通のアイナメ!!

 

マチャ ジギングアイナメ1匹目

 

なぜだ!?

 

 

何故俺にはナガレアイナメが釣れないのだ!!

 

 

釣行時間も終わりを迎える寸前。

 

半ば諦めながらジグをしゃくっている時だ!

 

 

ガツン!!

 

 

グググググググググウグ!!!!!

 

 

DSCN3716

 

来た~!!!

 

 

ラストチャンス!!!

 

バレルなよ~!!!!!

 

期待が高まる!!

 

かなりの重さ!!

 

 

そして、巻きあがる事数分!

 

 

ようやく上がってきたのは・・・

 

 

き、黄色だ~!!!!!!

 

ナガレアイナメ

 

 

ナガレアイナメだ~!!!

 

マチャ アイナメ 黄色

 

遂に来たぞ~!!!

 

夏になぜか婚姻色が出ている個体をゲット!!!

 

何度見ても美しい・・・そして不思議だ・・・

 

 

この黄色いアイナメの事を、アクアマリンふくしまの吉田さんに聞いてみた。

 

吉田さんの仮説によれば・・・「アイナメは沖2㎞地点と10㎞地点ではサイズのアベレージが約10㎝程度の差があります。婚姻色が出ているのはテリトリー(縄張り)の意識の問題もあるかもしれません。10㎞以上の水深辺りで一番産卵を意識している大きさになっている事と、テリトリーはあるものの個体密度が濃い為に常に縄張り意識で興奮状態が続いているから、興奮状態による発色により黄色いままなのではないか」と話してくれました!

 

た、たしかに・・・2㎞地点のアイナメに黄色い個体はいない・・・全てメス?いやいや、ありえない。

DSCN3751

【2㎞沖で釣った魚】

DSCN3726

【10㎞沖で釣った魚】

 

私の中で、アイナメが黄色になるのは繁殖期だけと思っていた先入観を大きく覆す今回の釣行は、また私の経験値となり、身近であった魚でもまだまだわからない事ばかりなのだと思い知らされました。

 

生物はまだまだ不思議でいっぱい・・・だから、生物は面白いですね。

 

 

注)「ナガレアイナメ」とは、ある一定地方の漁師が呼称している呼び名であって正式名称ではありません。

しかし、今回は普通のアイナメと区別するために、この様な表現をさせていただきました。